2016/08/13(土) 対馬一周3日目⑤ 空港

温泉の駐車場で荷物を整理して再確認する。

お土産やらゴミやらをなんやかんやバッグに詰め込む。

車内がきれいになる。3日間お世話になったアクアともお別れだ。

空港前の、山肌の中にある斬新なトヨタレンタリースに車を返す。

いろいろレンタカー会社はあるけどトヨタが1番安い。

でもトヨタが1番厳しい。ガソリンのレシート出さなきゃだし。

毎回返却するときに従業員の目が怖い。笑ってるけど笑ってない感じ。

夏の旅行はレンタカーでもスリップの危険がないからいいと思う。

 

空港に再び送ってもらい、搭乗手続きをさっさと済ませた。

中でぶらぶらしていたらお土産コーナーがあった。

なんとそこにベイパークで買えなかった対州馬のタオルがあったのだ。

つしまのおうまちゃんタオルである。嬉しくて2色とも買ってしまった。

大事に使おう。年甲斐もなく嬉しかった。

じゃがりことかお茶とかもついでに購入。

 

空港内は意外と混んでいたので、3人は別々の席に座った。

ほんとどこから沸いて出たのかというくらい人がいる。

対馬から出る人、迎える人。いろんな人がいるようだった。

自分は運よくテレビの前に座ることができたので高校野球を見た。

鳴門高校が試合をしていたような気がする。

お土産コーナーで買ったじゃがりこを食べながらゆったりする。

この旅行ももう終わりだなー。

都会に旅行に行くのもいいけどこういった所の旅行もいい。

 

自分の知らない日本をいっぱい見ることができた。

対馬での3日間はほんとに楽しかった。来てよかったなと思った。

旅情に浸る間もなく場内アナウンスが流れ、飛行機の中へ。

相変わらず乱暴に離陸する飛行機の窓から、対馬の最後の景色を見た。

ほんと緑とガケばっかりの島だな。でもそれがいいのだ。

来た時と同じ景色を見ているはずだが、不思議と違う景色に見えた。

 

往々にして旅行というものは行きより帰りの方が早い。

あっという間に福岡空港に着いた。

その後は3人で博多駅でぶらぶらし、ラーメンを食べた。

鈍行に乗って赤間駅に戻り、自分の車に3人乗って防府に帰った。

帰りの車の中で、関門海峡の花火が少し見えた。

2016/08/13(土) 対馬一周3日目④ 美津島

厳原から北上を始め、あそうベイパークというところに向かう。

2日目はここから対馬を一周したわけだ。大変だったな。

あそうベイパークには対馬ゆかりの馬、対州馬(たいしゅうば)がいるらしい。

対州馬は少しふつうの馬より小さいらしいですよと丸山が言った。

そんな馬がいるのねえ。普通の馬もどんな大きさかよく分からんのやけどね。

そういえば人生で馬を見たことがほとんどないな。

 

あそうベイパークに到着。

…したのはいいが、道路脇の野原に人も動物もなんもいない。

そうかお盆休みかと思う。

広い駐車場があった。1台だけ停まっていた。

スマホで調べたところたしかに営業中のようだった。

営業中なら、とうろうろしてみるがやっぱり人はいない。

縮小営業中なのかそれともこういう所なのか、園内を散策してみることにした。

入場料金とかもないみたいだ。ポケモンの施設みたいだな。

今日1番の暑さの中、坂を下っていくと、柵の中にたしかに小さい馬がいた。

2頭いる。飼育員はいない。

厩舎には名前が4~5つあるので、今は出払っているのだろうか。

にしても暑い。馬も1頭は暑そうにしてぐだーっとしている。

立っている方にちょっと触ってみたが慣れているようでフンフン言っている。

かわいいもんだ。たしかに小さい。自分が乗ったら重いとか思いそう。

しばらくしていると馬が小便をおっぱじめ、案野さんが悲鳴を上げた。

貴重な放水シーンである。しばし眺めた。ワンチャン糞もするのでは。

幸か不幸かウンコをすることはなかった。少し残念。

 

にしても暑いのなんの、もう無理だーということで、対州馬とはお別れ。

坂を上がって車の方に戻った。この坂がきつい。土よりコンクリのがきつい。

よく見たら前の方にちっさい小屋がある。事務所か?

近付いてみてみるとお土産売り場だった。

対州馬タオルがあるらしい。欲しい・・・薄い手拭いでは満足できない。

が、しかしそこにも人はいなかったのだ。結局人はどこにもいなかった。

人に接することもなくパークを後にした。勝手に馬見て帰っただけやもん。

 

時間にしてまだ14時半であり若干の猶予があった。

行き先どうする会議が行われ、汗もかいたし温泉に入って帰ろうということに。

空港近くの湯多里ランドつしまというところに行った。

中に入って驚いたのはどこにこれだけの量の韓国人がいたのかということだ。

もはや聞こえてくる言葉は日本語ではない。

時折地元のお年寄りと思しき方が日本語を話しているだけでほとんどハングルだ。

まあ別に何ということはなくゆったり入浴しましたよ。

帰り際に従業員さんがロッカーの片付けをしていたので少し聞いてみた。

やっぱり韓国人のお客さんが多く、日本人は少ないらしい。

お兄さんみたいな年齢の日本人はほとんど来ないですよ、と仰っていた。

やっぱりそうなのねえ。ほんと対馬だけだろうな、こんな話が聞けるの。

 

トヨタレンタリースに車を返す時間が近くなっている。旅ももう終わりだ。

2016/08/13(土) 対馬一周3日目③ 厳原

またすごい道を通って山を下る。

かすかに轍が残る草原みたいなところを通過。

そして採掘場みたいなところを通り、急勾配を下り、元の道へ。

4WDのタイヤがでっかい車が通るような道。

車はアクア。装備としてはワンピースとかに近い。(?)

時間はお昼前だったので、厳原に戻って昼食を取ろうということになった。

しばらく運転して厳原中心部に戻ってくる。

観光センターの地下駐車場へと入る。慣れたものである。

ティアラとかレッドキャベツとかはもはやお馴染みになってきた。

飛行機の時間までまだまだあるので帰りにお土産とか買おうと話す。

 

昼食は1日目に売り切れで食べられなかった対馬バーガーのお店に行った。

対馬バーガーKIYO。別に思い入れがあるわけではないが気になっていた店だ。

2人とも少し疲れているようだったので席ではゆったりした。

今回の旅行での写真を見たりして過ごす。

注文した対馬バーガーが来た。

見た目は普通だったが食べてみて違いが分かる。

いかとかひじきが入っている。海鮮ハンバーグ。

濃厚ソースとざくぎりレタス(キャベツかも)。

パンはあのロールパンみたいに表面がつるつるしてるタイプ。

これはおいしい。全部絡み合っている感じがする。

ハンバーグの手作り感も相まってすごくおいしかった。

2個くらい食べりゃあよかったとか思いながら店を後にする。

 

店を出るとさすが夏真っ盛り、暑い日差しが照りつけてきた。

帰りに観光センターの前にあるお土産ショップに寄る。

いろいろと迷ったあげく手ぬぐいとブルーベリージャムを買った。

ほんとどうでもいいけど旅先でタオルを買うのが恒例化している。

手拭いをさっそく首からかけてみたがなんとその薄いこと。

何に使う手拭いなんだろう?よく分からんけど首からかけっぱなしにした。

そのあとティアラの中に入って、2Fのお土産コーナーもうろうろした。

とりあえず職場の人用の菓子とか家族へのお土産Part2とか。

缶バッジも売っていたので買ってリュックに付けてみた。

案野さんがニヤニヤしていた。

なんか雑貨を買おうかなーと思ったけどなんとなくやめた。

 

そうしてティエラ(ティアラだったっけ?)を後にした。

散々厳原を回った気がするが、もう最後だ。しばらく来ることはないだろう。

旅行のさびしさでもある。まあそれだけいい街に出会えたということだ。

今度来るときはこの建設中のホテルが完成してるのかな?

だったら宿泊も楽になりそうだなーとか思いながら、再び北上を始めた。

2016/08/13(土) 対馬一周3日目② 金田城

金田城(城山(じょうやま))を登る3人。

まずはまっすぐ伸びた木のエリアがあった。

ひたすら登る。不思議と息は切れない。

木はだんだんよく見るタイプの木に変わっていった。

10分くらい登るとむちゃくちゃいい景色になる。

対馬の独特の地形が眼前に広がっている。

そしてその先に石垣があった。

防人たちが築いた石垣なんだろうなあ。

看板があり、やっぱりそうらしい。史跡だった。

今自分たちが平和に登っている山はかつては軍事拠点だったのだ。

この登山道もかつては兵や駆けてたり馬が走ってたりしたのかな?

そう考えるとだいぶロマンのある話だ。

千年前の防人と同じ道を全く別の気持ちで登る。

そう考えたらここはかつて一般人立ち入り禁止だったのかな?

とか1人でもそもそ考えていた。

石垣は下まで降りられるようだったが、スタミナを考慮してやめた。

 

ひたすら登る。8月中旬、お盆真っ盛り。

かつての軍事拠点を真夏の炎天下の中、登山する。

めちゃくちゃ暑くて死ぬかもと思っていたけどそこまで暑くはない。

最初の方は炎天下だったものの、途中からずっと薄暗い中を歩いている。

夏なのにひんやりとしており、少し不気味ではある。

お盆ということもあり、兵士の霊とか出んよな?とか話しながら登った。

登山って案外疲れないし楽しいもんだ。

と思っていたら、丸山は大汗をかき水を飲みまくっていた。

案野さんと自分はそれを見てそんなにか?と思った。

 

しばらく登ったが、だんだんとクモの巣が多くなってきた。

こんなにクモの巣が張った山があるか?!と言いながら登る。

先頭じゃんけんをした。負けたので先頭になった。

枝を前に振り回しながら進む。防げるものと防げないものがある。

顔にクモの巣がべたーっとくっついてしまう。

巣だけならいいけどもたまに本体(宿主様)までおいでになるのでたまらない。

そして登山道に垂れてきた枝にクモが巣を作る。

登山道は罠だらけ。これが金田城トレッキングだ!

だんだん疲れが見えてきた中でダブルパンチになり若干しんどかった。

タオルを2枚とも顔に巻き、イスラームの女性みたいなスタイルになる。

イスラーム女性スタイルで枝を振り回しながら登山。

かなりシュールな絵面であったことは間違いないと思う。

途中四阿があったので休憩した。誰も使っていない気がした。

 

まったく途切れないクモの巣に辟易しながらも登山を続ける。

枝も何代目か分からないものを使っている。

まもなく山頂という看板が見え、再び登山道が石垣になった。

山頂付近はやっぱり丁寧に作ってある気がする。

そして見事山頂へ到着した。

山頂には砲台跡が残っていた。それを飛び越すと海が見えた。

見渡す限り・・・ではないが、対馬の独特な地形が160°くらい広がっている。

ゆったりと景色を眺める。

つくづく思ったこと。はー白嶽にしないでよかった。

疲れてないと思ったらどっと疲れが出てきた。

綾鷹を飲み、地面にごろっと横になる。炎天下だけどいい気持ちだった。

風と海の音が響いている。何のしがらみもない場所。リラックスの極み。

案野さんたちは奥の方を探検しているらしい。山頂は自由行動です。

ひとしきり山頂を満喫し、イスラーム女性を含む3人は記念撮影をした。

そして下山。

途中ショートカットを試みるなどして変化をつけようとしたが普通に下山した。

1回通った後だから大丈夫だろうと思ったら帰りもクモの巣がたくさん。

ヒーヒー言いながら、なんとか車まで戻ってこれた。

あんなにクモの巣があってよく虫達は生き延びられるな。

どうでもいいことを考えながら服を着替える。

2016/08/13(土) 対馬一周3日目① 金田城

3日目の朝になった。

朝は7時くらいに起きたのだが、なんか知らんが頭が重かった。

眠気が取れないので民宿の朝ご飯はパスしてちょっと仮眠。

丸山に朝ご飯を全部食べといてと言ったら喜んでいた。

旅のメンバーに大食漢が1人いると助かる。(?)

8時過ぎくらいに2人が戻ってきた。全部食べたらしい。すげえな。

ふとんを畳んで旅館を出発した。

 

今日の天気は快晴だ。テレビでも言っている。

3日目の予定だが、まずは登山をする。

真夏の炎天下の白昼に登山。なかなかの狂気ではあると思う。

なんかしらんが対馬といえば山だろうということで登山することになった。

山頂からの景色を見てみたかったのもある。

白嶽(しらたけ)と城山(じょうやま)で迷った結果後者になった。

白嶽は標高が高いが、山頂までが岩のクライミングになっているらしい。

恐れおののいて城山に登ることにした。

 

途中でダイレックスに寄って飲み物などを購入する。自分は朝ご飯も買った。

水がなければ最悪死ぬかもしれんということで、各自多めに購入。

このダイレックスベスト電器が一体何人の旅人の支えになっていることか…

城山方面に再び出発し、ひたすらに運転すると城山の看板が見えた。

城山には昔金田城(かねたのき)という城があったらしい。

そんなわけで城山登山は金田城トレッキングという呼ばれ方をしているそうだ。

看板通りに道を右折するととんでもない急勾配だ。

そして道はどんどん狭くなっていく。

車内の3人は本当にこの道であっているのかと心配する。

もはや道なのかこれは。離合も不可能なほど狭い道になっている。

かすかに見える車輪の轍を頼りに進む。

10分くらい運転すると広場に出た。城山登山口をやっとこ発見。

アクアを停めて安堵した。長距離Uターンする羽目になるかと思った。

案内板によるとどうやらここも歴史の深いところらしい。

まあ城作るんならやっぱ込み入ったところの中に建造するよね。

 

目の前には果てしない登山道が見える。

鞄の中はスマホ、鍵、ペットボトルのお茶、予備のタオル。

このためだけに持ってきた長袖長ズボンの服に着替える。

虫よけスプレーを3人でまきまくる。

日焼け止めも塗りに塗る。

余りにも薄い装備で、いざ金田城トレッキングの始まりだ。